NO.292『もうぬげない』
作 ヨシタケシンスケ
ブロンズ新社
ぼくのふくが ひっかかって ぬげなくなって
もう どのくらいたったのかしら。
お風呂に入ろうとする男の子。服が脱げなくなった理由は、お母さんが急いで脱がそうとひっぱったから。「ひとりでぬぐから!」といろいろやってはみたものの、ちっとも脱げません。
表紙をひらいた途端、大笑いの子どもたち。
「お腹でてるよー!」
「風邪ひいちゃうよー」など心配する声も。
入園当初は、慣れないことばかりで「先生やって。」が多かった子どもたちも、今では「自分でやる!」「大丈夫!」と挑戦する姿が多く見られるようになりました。ですが、時間に追われたり、まだ難しそうな様子を見ると、つい手を差し伸べたくなります。すると、「ひとりでやるから!」と…。
この絵本を手にとった時、園でのお着替えの時間に、体操着を脱ごうとして頭にひっかかってしまう子どもたちの様子が思い出され、ついクスリと笑ってしまいました。
このままずっと脱げなかったらどうしよう。と様々な想像をしていくうちに、ずっとこのままでも何とかなりそうな気がしてきた…!?
はたして、服を脱ぐことができるのでしょうか。
ヨシタケシンスケさんのユーモアあふれる絵本をお楽しみください。
(a.o)