横浜市幼稚園協会

子育て応援団 〜絵本の散歩道〜

NO.244 『もう、おおきいから なかないよ』
ケイト・クライス文  M・サラクライス絵   福本友美子訳     徳間書店


 1年に一度だけやってくる特別な日。子どもたちはその日を指折り数えて楽しみにしています。そう、それはお誕生日です。

この絵本に出てくるうさぎくんも、もうすぐ5歳のお誕生日を迎えようとしています。

そして、うさぎくんは

 「ぼく、もうおおきくなったから、なくのはやめる。ぼくはもうあかちゃんじゃないからさ」

と、きっぱりと言いお祝いにお誕生会を開くことにしました。呼ぶのはもちろん、おおきくて泣かないお友だち。うさぎくんはりすちゃんやうまさんを誘いました。ところが、

泣いちゃう時があるから行けないと、断られてしまうのです。しょんぼりして帰ってきたうさぎくんがママにその事を話すと、なんとママもお誕生会に出られないと言うのです。

さて、うさぎくんの5歳のお誕生日会はどうなってしまうのでしょうか…。

  このお話のうさぎくんの様に、おおきくなることに喜びを感じている子どもたち。

絵本の中でも動物たちが泣く場面で共感したり、声を出して笑ったり。

「お母さんもテレビを見て泣いてたよー」

「先生もなくの?」

と、子どもたちだけではなく大人も同じ様に泣くこともあるんだと知って、ちょっと安心した様子でしたよ。

 おおきくなっても、泣きたい時はあるし、泣いてもいいんだと感じることが出来る素敵な1冊です。

 

                                                                  Y・Y

 

もう、おおきいから なかないよ

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