NO.203 『とっておきのカレー』
作 きたじま ごうき 絵本塾出版
みなさんも、そしてお子さんの中にも「カレーが好き!」という方は多いのではないでしょうか。各家庭の味があったり、キャンプで友だちみんなと作ったり、カレーにまつわる思い出もまた数多くあるかもしれません。
そんなカレーを、お家で食べてももちろんおいしいですが、屋外で食べるとまた一段とおいしく感じられたことはありませんか?
今回は、やまごやのおじさんが作る、とっておきのカレーのお話です。
「ぼくなんて まいにち ここで カレーをたべてるもんね!だって、カレーはおいしいもん!」そんなカレー好きのやまごやのおじさん。ハイキングで山小屋に来た子どもたちは、おじさんお手製のカレーがおいしくて大はしゃぎです。
おじさんも子どもたちも大好きなカレー。そのカレーを食べにやって来るのは、実は人間だけではなかったのです。「カレーがだいすきなのは じつは ぼくたちだけじゃないんだぜ。だって このあいだなんて・・・」そう言って、おじさんのお話が始まります。
おじさんのカレーを食べにやって来たのはいったい誰なのでしょうか。そしておじさんの作るカレーのおいしさの秘密とは・・・。
食べにやって来たお客さんの置き土産を「そりゃあ もちろん、つぎのひのカレーに つかったさ!」と、なんでも入れてしまうおじさん。「そんなものまで入れちゃうの!?」と思わず問いかけたくなる場面もあり、「次は何を入れるのかな」と、はらはら、わくわく読み進められるのではないかと思います。果たして“とっておき”のカレーには、何がはいっているのでしょうか。
物語の行方も気になりますが、温かい色遣いで、細部にまでこだわって描かれた絵は、見れば見るほど新しい発見が隠れています。ぜひお子さんと一緒に、何度も読み返してみてください。N.K