横浜市幼稚園協会

子育て応援団 〜絵本の散歩道〜

NO.146  『 としょかんライオン 』
作・ミシェル・ヌードセン 絵・ケビン・ホークス    訳・福本友美子      岩崎書店

ある日突然、図書館にやって来たライオン。ライオンは人を襲いに来た訳でも、迷い込んで図書館に来た訳でもありません。ただ、図書館に寄ってみたくなったのです。
本の匂いを嗅いでみたり、お姉さんが読んでくれるお話を子ども達と一緒に聞たり、気持ち良さそうに寝てみたり。でも、図書館にはきまりがありました。それは、大きな声を出さないと事。走らない事。そのきまりを知り、ライオンは約束を守ると事に決めました。
ライオンはお姉さんが読んでくれるお話が大好きで、それから来る日も来る日も図書館へ行きました。す。ライオンは図書館のお仕事のお手伝いもするようになりました。そんなライオンを見て、初めは怖いと思っていたみんなも、いつしかライオンがいなければ図書館はやっていけないと思うようにまでなりました。

そんなある日、ある事件が起こり、ライオンがきまりを破る事になってしまって・・・・・。さて、ライオンどうなってしまうのでしょうか?
図書館にライオンがいたら・・・・。など考えた事はないとは思いますが、この絵本を読むと、こんなライオンがいる図書館なら行ってみたいと思うかもしれません。
実際に子どもたちに読んだときに「ライオンさんに会いたい!」という声もあがりました。
また、ライオンがいなくなってしまった事に関しては、「ライオンさんは、図書館の周りをぐるぐる回ってたんじゃないかな?」と、図書館に戻りたいけど戻れなかったらライオンの気持ちが分かっていた様です。また、「廊下を走っちゃいけないのは幼稚園も一緒だね」と言う子も。

私達が生活をしていく中でも、あらゆる場面できまりがあると思います。しかし、そのきまりは時と場合によっては守れない事だってあります。ライオンの様に誰かのためを思って守れなかったきまりだって・・・・。でも、こうした思いやりや、助け合う気持ちって素敵ですよね。  それでも、みんながきまりを守る事で成り立っている場所が図書館なのかもしれませんね。(Y・Y)

としょかんライオン

としょかんライオン

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