横浜市幼稚園協会

子育て応援団 〜絵本の散歩道〜

NO.135  『 ラチとらいおん 』
マーク・ベロニカ 文・絵/とくながやすとも 訳   福音館書店

子どもの頃、大切にしていたものがありますか?ぬいぐるみやおもちゃ、タオルなど持っているだけで癒され安心する・・・。そんな大切なものが私にもありました。

ぬいぐるみと一緒にいれば夜一人で寝るのも寂しくなかったし、夜中にトイレに行く勇気も出ました。いつも持ち歩いていたので、汚れたり、かわいくしようとお化粧をして、かえって驚くような顔になってしまったりもしました。親はそのぬいぐるみが汚れたり壊れたりすると、洗濯をしたり新しいものに替えようとしたけれど、私にとっては汚れていても壊れていても他のものには代えられない程の愛着がありました。

今回ご紹介する『ラチとらいおん』は、初めて読んだときにそんな幼い頃の出来事を思い出した絵本です。主人公の少年ラチは弱虫な男の子でしたが、らいおんに出会い、勇気をもらいながら強くなっていきます。一緒にいるだけで安心して、なんでもできると自分の中で自信をつけていくラチの姿が心に残ります。ラチが強く逞しくなった時には、らいおんはいなくなってしまうけれど・・・。

勇気があればなんでもできる。夢を叶えられる。そんな気持ちにさせてくれる絵本です。(H&A)

なみにきをつけて、シャーリー

ラチとらいおん

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