横浜市幼稚園協会

子育て応援団 〜絵本の散歩道〜

NO.133  『 きれいなはこ 』
せなけいこ/絵・作   福音館書店   

「きれいなはこ」が落ちていたら…。どんな物が入っているんだろう?宝箱かもしれない。などなど考えて、つい中を開けてみたくなりますよね。きれいな箱を同時に見つけた犬と猫。案の上、箱の取り合いが始まってしまいます。すると箱の中からは意外なモノが出てきて…。

今回ご紹介する絵本は、作者せなけいこの「あーんあんの絵本」4冊の中の1つです。シンプルな内容で、子どもたちの日常よくある風景が描かれており、本を見ている子どもたちは自分の思いと重ねて見ているようです。子どもたちの大好きな"おばけ"が登場するところもこの本の魅力のひとつなのではないでしょうか?
箱の取り合いをして喧嘩になった末に、おばけが出てきて連れて行かれてしまう…。きっと子どもたちは、もしかしたら起こり得るかもしれない、そんな状況を想像しながら楽しく、そしてちょっぴり怖がりながらも本に見入ってしまうのかもしれません。

クラスでこの本を読んだ時、おばけが出てくる場面でドキドキしている表情が見られたり、登場人物に向かって「けんかしたらいけないよ」と語りかけている姿も見られました。

犬と猫がおばけに変えられ、連れて行かれてしまったその後は?…結末は少し怖い印象もありますが、大好きなお父さんやお母さんの傍でなら安心して読める、怖いけど読みたくなる…という所も子どもたちには魅力なのかもしれません。
短い話で終わる赤ちゃん絵本ですが、年齢を問わず楽しめる内容です。お子さんと一緒におばけの世界に浸ってみてはいかがですか?(H&A)

きれいなはこ

きれいなはこ

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