ＮＯ．127　 『 まる　まる 』
　さく　中辻悦子 　 福音館書店　

たくさん並んでいる絵本の中で、ひときわ目を引く鮮やかな黄色とくり抜かれた二つの穴。

思わず覗きたくなり、ページをめくると、柔らかい線で描かれた三角。そして、そこにはまたまたくり抜かれた二つの穴・・・。｢まるまるさんかく｣　｢まるまるふにゃり｣｢まるまる〜｣・・・。と｢まる｣がさまざまに変化していきます。｢まる｣がこんなに楽しいなんて、そして｢まる｣という形でこんなに楽しめるなんてこの絵本を見るまで考えもしませんでした。

年少児一人ひとりにこの絵本を渡し、読もうとしたところ、子どもたちは表紙にくり抜かれた穴に顔をくっ付け、穴から見える周りの様子を眺めたり、友だちと穴から覗きあうなど楽しんでから、ページをめくりだしました。

シンプルな絵本ですが、綺麗な色使いとリズミカルな言葉に、子どもたちも一度聞いた言葉を反復しながら、絵本を楽しんでいました。目でも楽しめ、お母さんに読んでもらえば、なお一層楽しさが膨らむ絵本です。（はな）

まる　まる

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