横浜市幼稚園協会

子育て応援団 〜絵本の散歩道〜

NO.123  『 クリスマスだいすき 』
(今月のおまけ) ピーター・スピア/作  講談社

絵本委員会が発足して6回目のクリスマスが巡ってきました。もう何十年も前になりますが、私が子どもの頃のクリスマスは、金ぴかのとんがり帽子をかぶり、千鳥足でネオンの海をさまようお父さんたちの姿で溢れていたにように思います。しかし、それも次第に家庭や教会を中心に静かにクリスマスを迎えるのが当たり前になり、最近では、それぞれの趣向を凝らし、競うように外壁や樹木をクリスマスのイルミネーションで飾り付けている家々あちこちで見かけるようになりました。

今回ご紹介する絵本は、その豊かさが世界中のあこがれ?だった頃のアメリカのクリスマスがぎっしりと詰め込まれています。描くことの大好きなピーター・スピアの作品らしく、表紙から裏表紙に至る隅から隅まで、ユーモアを織りまぜながらクリスマスの喧騒と静寂がたっぷり描き込まれ、まさに原題の『CHRISTOMAS!』の通りです。

それに、この絵本にはクリスマスらしく、ちょっとばかりのファンタジーも盛り込まれていますが、文章がまったく書かれていないのでちょっと気づきにくいかもしれません。でも、それもお楽しみ。

現在入手不可(図書館や幼稚園にはあるかも)とのことで、残念ながら今月のおまけとなりましたが、本当に楽しいクリスマスの絵本です。(S.T)

クリスマスだいすき

クリスマスだいすき

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