横浜市幼稚園協会

子育て応援団 〜絵本の散歩道〜

NO.87  『 だいじょうぶ だいじょうぶ 』
いとうひろし作・絵  講談社 

ゆったり・のんびりとした気持ちで歩いてみると、身近にある草や木、空や石、虫や動物に心を動かされることがあります。この絵本のお話も、おじいちゃんと孫が、お散歩をするところから始まり、ときには、そんな時間を過ごすことが大切だと気付かせてくれます。

世の中に一歩踏み出せば、楽しいことばかりではなく心配や不安に思えることにもたくさん出会います。この絵本に登場する孫も、友達とのつきあい方にちょっぴり戸惑いを感じます。そんなとき、このおじいちゃんは孫のありのままの姿を受け止めて「だいじょうぶ だいじょうぶ」と抱きしめてくれます。自分が今経験していることに一緒の気持ちでつき合ってくれる大人の存在は貴重だと思います。孫は自分が受け止めてもらえているという安心感から、自然にさまざまな不安を乗り越えていきます。

日々の生活が忙しすぎたり、いろんな事に行き詰ってしまったときに、いとう ひろしさんの絵本を読むと自然に元気が出てくるように感じます。特にこの絵本は柔らかな色づかいで、優しい気持ちが伝わってきます。

いとうひろしさんの絵本は、他にもたくさん出版されています。『おさるのまいにち』講談社、『ごきげんなすてご』徳間書店、『ルラルさんのにわ』ほるぷ出版、なども子ども達に読んでみて大笑いしたり、楽しい気持ちになる絵本です。(k.s)

だいじょうぶ

だいじょうぶ

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