横浜市幼稚園協会

子育て応援団 〜絵本の散歩道〜

NO.29 『 しろくまくんのクリスマス 』
H.スティックランド/作  P.スティックランド/絵    もきかずこ/訳   金の星社

この季節になると、書店にはクリスマスの絵本がいっぱいになります。その中でも私が一番気に入った一冊です。
お話しは、クリスマスイヴに、白くまは誰かに呼ばれたような気がして満月の雪原に出ました。穴が開いているのを見つけその穴に落ちてしまいます。そこはサンタクロースの家?だったのです。サンタクロースは、色々な部屋を案内してくれました。どうやら家ではなく、「秘密基地」(秘密工場)のようです。世界中の子ども達からの手紙を仕分ける部屋、プレゼントのおもちゃを作る部屋、地球の自転を利用した歯車だらけの発電する部屋、出来あがったおもちゃをテストする部屋、小人の部屋…、そして出発を前に白くまは、サンタクロースにクリスマスプレゼントをもらい、トナカイが牽くソリで家まで送ってもらうという物語です。

絵を見てお分かりのとおり、色鮮やかに非常に細かく(緻密)描かれています。サンタクロースの「秘密基地」には、圧巻されます。中でもおもちゃの倉庫では、ありとあらゆるおもちゃが登場し、子ども達もひときわ目を見張り「僕もこんなおもちゃ欲しいな」(年長)「あ、くまだ。」「ぞうだ。」「さるもいる。」「ロケットだ。」…(年少)絵を楽しんでいる子も多くいました。また、子ども達は「秘密基地」ごっこが大好きです。サンタクロースの家も言わば「秘密基地」、色々な仕掛けもいっぱいです。頁をめくる毎にわくわくしてきます。
「いつもは、サンタさん、何をしているんだろう?」「サンタさんは、どこにいるのかな?」と不思議に思っていた子ども達に一つの解答がプレゼントできたのではないでしょうか。私たちも知らないサンタクロースの「秘密基地」の様子がよくわかる一冊だと思います。

余談になりますが、サンタクロースの「秘密基地」の各頁には、必ずペンギンと猫が登場しています。さて、どこにいるでしょう?(AND)

しろくまくんのクリスマス

しろくまくんのクリスマス

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