横浜市幼稚園協会

子育て応援団 〜絵本の散歩道〜

NO.19 『 ガンピーさんのふなあそび 』 (今月のおまけ)
ジョン・バーニンガム/作  光吉夏弥/訳  ほるぷ出版

今月の絵本の散歩道で、ジョン・バーニンガムのデビュー作『B0RKA ボルカ』を紹介しているのに合わせて、バーニンガムがケイト・グリーナウェイ賞を再受賞した『ガンピーさんのふなあそび』を紹介いたします。

このお話は、ガンピーさんがふねで出かけると、子ども達やいろいろな動物達が次々に乗り込んできて、ひと騒動あったり、楽しいことがあったりという素敵なお話です。しかし、私のこの絵本に対する第一印象は、「幼稚園での子どもたちとの関わりと何て似ているのだろう」ということでした。保護者との懇談会の折にも、この絵本を読みながら、「幼稚園はこういう所なんですよ」という話をしたこともありました。ところが、先日この絵本に関しての*記述を見つけて、喜んだり、びっくりしたり、ちょっとがっかりしたことがありましたのでお知らせしたいと思います。喜んだのは、自分と同じ(本当は、私が感じていることとほんの少し違うのですが)ように感じている人がいることで、びっくりしたりのは、そう感じている人が実はたくさんいて、同じ様に保護者への説明や懇談の折にこの絵本が使われていること。そして、ちょっとがっかりしたのは、私の中では漠然としてしか捉えられていない印象が、理路整然と論じられていることにちょっと引け目を感じたからです。

*「新・保育講座E 保育方法・指導法の研究」(ミネルヴァ書房)
 第1章 保育者の魅力と保育方法における吉村真理子『絵本の匂い 保育の味』よりの引用部分

『保育講座E』の方は、一般の方には少し縁遠いものかも知れませんが、幼稚園で子どもと遊んだことのある方なら、絵本をご覧になるだけで、きっと同じ様な印象を持つのではないかと思います。『ガンピーさんのドライブ』など、シリーズではありませんが、同様に楽しい絵本も出版されていますので、是非ご一読いただきたいと思います。(T.S)

はるにれ

ガンピーさんのふなあそび

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