横浜市幼稚園協会

子育て応援団 〜絵本の散歩道〜

NO.234  『どんどこどん』
和歌山 静子 作


 土の中でどんどこどんどこ野菜が成長していきます。青々とした葉っぱのページをめくると、インパクトのある根菜がどーんと出てきます。にんじん、じゃがいも、さつまいも、さといも、ごぼう、最後にとびっきり大きなだいこん!どの根菜も立派に成長していて縦開きの画面いっぱいに描かれ迫力満点!!

『王さまシリーズ』で有名な和歌山静子さんの絵は、太くはっきりした線での描写が特徴的です。この作品でも力強くどんどこどんどこ成長していく様子が絵とシンプルかつ力強い文で読み手に伝わってきます。また、土の中に映える鮮やかな根菜の色、特徴を捉えた葉っぱの形や生え方の描写も魅力の1つです!

 

この絵本を子どもたちに読んだところ、どんどこどんどこのテンポに合わせて足でどんどん音を出したり体を揺らす子どもが多く、自然と全身で絵本を楽しんでいました。また根菜の出てくるページでは、むくむく、ずんずん、ぽんぽんなどの擬音語が多く出てくるのですが、絵の根菜とぴったりマッチした響きの面白さも感じているようでした。繰り返し読むことで根菜の葉もいつの間にか覚えていき、「お隣の畑にあったのは、さといもだったんだー!」と繋がる子もいました。みなさんはごぼうの葉っぱをご存知ですか?ちなみに私はこの絵本を読むまでは知りませんでした!小さなお子さんから大人までいろいろな楽しみ方が出来る1冊なのではないでしょうか。

 

また同じく和歌山静子さんの、どんどこどんどこ空に向かって伸びる『ひまわり』も興味がある方は手にとってみて下さいね。

(A.K)

どんどこどん

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